第7章 大阪城攻防戦 ~逆心を宿すモノたち~
=第二部隊サイド=
薬研「はぁああっ!!」
ガシュンッ!!
大和守「くっ・・!!」
小夜「はぁはぁ・・っ」
大和守「相手を傷つけちゃいけないって言われてるけど・・さすがにコレは限界があるんじゃないかな・・ッ」
薬研と骨喰の機動の速さにこっちも正直加減するどころか攻撃を受け止めるだけでギリギリだ。
鯰尾「・・このくらいで弱音吐いちゃうなんて、大和守さんって案外打たれ弱いんですね?」
肩で息をしている鯰尾が、可愛らしい笑顔で小生意気なことを言う。
大和守「なに言ってんの?刀は・・・打たれた分だけ、強くなるんでしょ!」
鯰尾「そうこなくっちゃ、大和守さん!」(ニッコリ)
小夜「・・・でも、復讐でもないのに互いに殺す気もない戦いに意味はあるのかな」
小さく小夜が呟く。
薬研「・・ッ!」
その言葉に強く反応をした粟田口の三振りが動作を止める。
小夜「恨みも復讐でもないのに、戦い続けたら・・・もう・・、後には引けないよ」
骨喰「・・・・」
小夜「あなたたちは・・・それでもいいの?」
大和守「・・・・・」
小さな小夜の言葉が、彼らにとって聴き逃がせないのは大切な弟たちがいるからなんだと僕は思った。
僕にはあまりそういった感覚が分からないけど、それでも絆や想いの大きさは分かる。
鯰尾と粟田口の絆が少しだけ捻れてしまっているだけ。
どちらかが歩み寄ればすぐ元通りになるはずで。
それは僕からみてもすぐ分かるのに。
(どうして彼らは、その一歩が互いに踏み出せれなくなってしまったんだろう・・)
真っ直ぐに見つめる小夜の視線を避けるように、俯いた骨喰が静かに刀を降ろした。
骨喰「・・俺は。・・・俺は兄弟がなぜ俺を置いて去ってしまったのか、それが知りたい」
鯰尾「骨喰・・」
薬研「俺だって鯰尾と本気でやり合おうとは思ってはいないさ。だけど状況が状況だったんだ。いくら同じ兄弟の仲とはいえ、審神者と同行してきた鯰尾の意図が俺たちには素直に受け入れられなかったんだ。・・・すまない」
薬研が誠意を見せるように、刀を鞘に納めた。
もう完全に戦う気はないようだ。