第5章 せせらぎのキモチ
堀川「・・・ふふっ。本当に。僕もまさか止められるなんて思いもしなかったんですけど」
にっこりと優しい表情で堀川が私の顔を見る。
堀川「こーゆーことだったんですね、主さん」
「・・・・」
その微笑みがとても穏やかで歪に見えた。
加州「どーゆーことだよ、堀川」
「私の指示、か・・・」(ボソッ)
何度も繰り返す見覚えのない儚げな夢。
堀川「随分と印象が変わられていたので、少し戸惑いましたよ。主さん」
「・・前の私は相当のクソ野郎だったようだね」
堀川「・・いいえ。それはありません」
安定「・・・主、下がってて」
安定が前に歩む私を制する。
「大丈夫だよ」
安定が前に歩む私を制する。
「大丈夫だよ」
そっと手をかざして安定の手を下ろさせると、前進する。
「おかしいとは思っていたんだよね。曖昧な記憶と、不透明で繋がらない刀剣男士たち」
監査官「・・・・」
それに他の審神者と対戦すると嫌でも目に入る粟田口の子たち。
なぜ私のところには鯰尾しかいないのだろう?
なぜ呼びかけても応答してくれないんだろう?
鍛刀の失敗で“なにも現れない”ということがありえるのだろうか?
「どこからも悪意を感じなかったから、記憶がないことも大して気には留めなかったんだけど・・」
安定「え?そこは気にとめよーよ」(ビックリ)
「うーん。それに関しては自分でも無頓着だとは思うんだけど、いつか戻るとは思っていたし」(アハハ)
加州「・・なにか他に気になることがあったの?」
心配そうに加州が声をかける。
「気になることというか、間違いなく確信を得てることならあるよ」
可能性としてならずっと前から感じてた。
「一期一振」
「彼が粟田口の子たちを留め、そして私の・・・」
「・・・前世の私と、とても親しい存在だったんじゃないのかな」