第6章 家庭訪問
目を覚ますと、私はかっちゃんの部屋に居た。
今日は学校休みだし、帰省してみよう。
カラオケはまた別に日にしよう。
部屋を出ると、出久がキラキラした目で出迎えてくれた。
「零だよね?おはよう」
「おはよう!ねぇ、出久は家に帰らないの?」
私は試しに聞いてみた。
「零は家見たいだけでしょ?それでついでに僕の家に行きそうだから……僕も行こうかな?」
「よっしゃ!オールマイトのオタク部屋が見れる!」
「知ってるんだね……」
「漫画であるからね」
私は急いで着替えようとすると、私服もそんなに良い物は見つからない。
タンクトップくらいしかないんだよ。
さらにタンスの奥を見てみると、やっと着れそうな服が見つかったのでそれにした。
男子の下着は見たくないが、お風呂に入るかもしれないので持っていく。
部屋を出ると、出久が荷物を持って待っててくれた。
「さぁ、行こうか」
「うん!」
一階に降りると、飯田君とお茶子が居た。
「二人共帰省なんやね」
「うん!」
お茶子がニコリと微笑み、可愛いと思ってしまった。
「気を付けて行ってくるように!」
「行ってきます!」
飯田君の手厚い見送りの後、私達は手を繋いで歩き出した。