第4章 こんな日常の方が嫌
朝、目を覚ますと、自分の部屋に居て驚いた。
私、戻れたんだ……。
あのままで良かったんだけどね。
朝食を食べ、家を出た。
今日も学校ってダルいな……雄英ならやる気出るけどね。
教室に入ると、綾香が目をキラキラさせながら入って来た。
「あっ、おはよう、綾香……」
私が挨拶すると、綾香は一瞬驚いた顔をしたが、いつものように返してくれた。
「戻れたんだね」
「まぁね。雄英、スゴかったよ!」
「えっ!」
昨日のことを全て話すと、綾香と紗希以外に色んな人が集まって来た。
「みんなにあーんされるなんて羨ましい……」
「戦闘訓練ってスゲー!」
私の話に、男女共に興奮していた。
「お風呂は男子風呂だからさ……目を隠して、出久に洗ってもらったよ。変な気分だった……」
「おお!デク君に洗われる……みんなとお風呂……良いなぁ……」
綾香が異様なぐらい話に食らいつく。
「朝読書の時間です」という大嫌いな女の先生の声を聞いて、みんなは席に着いた。
本を出すと、しおりが前に戻っていた。
かっちゃん、読んだんだ……。
内容が今の現状に似てるから興味が注がれたのだろう。