第15章 恋愛相談
「俺は軽い気持ちでアイツに近付こうとしてた。けど、君を見たら申し訳無くなってきた。だけど、零と良い関係で忘れてもらいたいんだ……」
涼介の言葉に俺は怒りが静まっていく。
「俺が零を苦しめたなら、償わないといけないんだ。俺は、アイツの人生を……殺したんだ」
リスカと逃走したなんて聞いたら、そりゃ追い詰めるなぁ。
っていうか、追い詰めろ。
「チッ……テメェがクソな勘違いするせいで……。だけど、俺はアイツに出会うことはなかっただろうな」
こんなことになったのは、おそらくこの男のせいだろう。
アイツが何かを願って、こんな現象が起きたんだろう。
「俺は、初めて恋をした。別世界の人間に、しかも年下」
先を歩いて振り替える。
涼介は真剣な顔をしていた。
「こんなオールマイトを終わらせちまうヒーローの卵が、アイツを救えるわけねぇんだ。愛せるわけがねぇんだよ……」
「勝己……」
「お前がちゃんと幸せにしてみろや。アイツのために終わらせんな。クソなことしたら許さねぇぞ」
俺は空を見上げた。
もうどうにでもなれって感じで、俺は本音を吐いていく。