第1章 最低で最悪な出会い
「いい子ですね。では始めます。」
「え?始めるってジル?一体何を?んん!?」
ジルがいきなりベッドに乗ってきたかと思ったら突然唇を奪われたのだった。
「んんっ…ふ…ぁ…ジ、ジルな、なんで?」
「お分かりになられませんでしたか?跡継ぎを選ぶということはつまり貴方に"世継ぎ"を作って頂くということです。つまり3つ目の公務は夜伽をして頂くということです。」
「そんな!夜伽だなんて!」
「仕方がありません。プリンセスに選ばれた方には必ずやって頂いております。これは"公務"ですので」
(そ、そんな…好きでもない相手と毎晩夜伽をしなければいけないなんて…私…これからどうなるの?)
「というわけで初日は私が貴方のお相手となります。殿方との夜伽の際に不手際がないようしっかり私が"躾"させて頂きます。」
「そんなの嫌!好きでもない相手と毎日だなんて…」
「放棄されたら職業放棄として見なされますがそれでもよろしいでしょうか?」
有無を言わさぬ目で見つめられたら"はい"などと言えるわけがない。
「抵抗できるのであれば精一杯抵抗してみてください?」
ジルはそう言うと私の両手をベッドに縫いつけ拘束した。