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二人のビー玉【文スト】[更新停止中]

第9章 初仕事


「何!?」

「ボクの細雪は雪の降る空間全てをスクリーンに変える」

「何だと?」
と谷崎の姿を求め、銃口を振り回す。

「ボクの姿の上に背後の風景を上書きした…もうお前にボクの姿は見えない!」

「姿は見えずとも弾はあたる!」

樋口はとにかく周囲に銃を撃ちまくる。

「大外れ」

いつのまにか背後に立っていた谷崎が両手で樋口の首を絞める。

「!」

「死んでしまえ!」

両手に渾身の力を込める谷崎。

「くっ……ああ……」

その時ーゴホッゴホッと小さく咳き込む声が聞こえる。

急に樋口の首を絞めていた谷崎が倒れる。

谷崎の背後には芥川が立っていた。芥川の姿を見て呆然とする敦。
「死をおそれよ…殺しをおそれよ…死を望むもの、等しく死に望まるるが故に」

そしてゴホッと小さく咳き込む。
谷崎を串刺しにした黒刃が元の形に戻るように芥川の背に集束していく。

「お初にお目にかかる。僕は芥川。そこなの小娘と同じポートマフィアの狗…」
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