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二人のビー玉【文スト】[更新停止中]

第9章 初仕事


「治、後どのくらい?」

「後もう少しだよ」

あの後私達は敦君達の所に向かっていた。

すると突然虎の咆哮が聞こえた。

聞こえた所に急いで向かうと白虎に変身した敦君と芥川君の攻撃が交叉するところだった。
その寸前で治が間に入り
「はーい、そこまでー」
二人の能力を無効化した。

「…!」

羅生門と白虎が同時に消える。
白虎のいた場所には意識を失った敦君がいた。

「貴殿方、探偵社の!なぜここに」

治は懐から受信機を取り出し、
「美人さんの行動が気になっちゃう質でね」

身体に仕掛けられていた盗聴機を取り出す樋口。

私は気を失っている敦君の頬をペチペチと叩き、
「ほらほら起きなさい敦君、流石に治に二人も背負わせて帰らせたくないからね」

樋口は治と私に銃を突きつけてきた。

「待ちなさい!生きて帰すわけには」

「…くく……くくくく…」

芥川君が突然笑いだした。
「?」

「止めろ樋口、お前では勝てぬ」

「芥川先輩!でも…」

「太宰さん、夏目さん、今回は引きましょう…しかし、人虎の首は必ず僕ら、ポートマフィアが頂く」

「なんで?」

「その人虎には七十億懸賞金がかかっている」

「へえ!それは景気の良い話だね」

「…探偵社にはいずれまた伺います…その時素直に人虎を渡すなら善し…渡さぬなら」

「戦争かい?探偵社と?良いねぇ元気で」

私と治は不敵な笑みを浮かべ
「「やってみ給えよ…やれるものなら」

「零細探偵社ごときが!我らに逆らって生き残ったものなどいないのだぞ!」

「「知ってるよ、その位」」

「然り…他の誰よりもそれを悉知している…元マフィアの太宰さんと夏目さん」

「!」

「「…」」

そこにちょうど探しに来た国木田君がやって来た。

「…さてと、行こうか」

立ち去ろうとした私達に芥川君が声をかける。

「組織を抜けた裏切り者は必ず殺す。僕のことの手で」

「それは嬉しいね。でも君では私達は殺せない」

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