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二人のビー玉【文スト】[更新停止中]

第4章 太宰 中也 夏目 十五歳


「君と僕、同い年でしょ。ユウリって呼ぶから君も治って呼んでよ。」

私の言葉を遮って治がそう言ってきた。
戸惑いながら
「うん、分かった。」と言った。

すると、広津さんが今さっき私が言おうとしていたことを言ってくれた。

「太宰さん、この辺りは抗争地域です。御注意を。」

治は本を閉じて、「抗争?」

私は、広津さんの言葉の続きを話した。
「現在、ポートマフィアと敵対している組織は三つあるの。一つ目が『高瀬会』、もう一つが『GSS』。そして三つ目が未成年のみで構成された互助軍団『羊』という」

その時、治の携帯の着信音が鳴った。

「森さんだ。」

「もしもし、・・うん、色々分かったよ。結論から言うと先代は居たよ。甦ったんだ。地獄の底からね。」

其処で治が笑ったのを私は見逃さなかった。

「帰ったら、詳しく報告っ」

この瞬間、後ろから何か来る気配がして一瞬早く横に避けたが、治が其のままその何かと一緒に壁に激突した。

「治!!」
「太宰さん!」


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