第2章 桜色の約束
翌日
私は映画館にいた。
今まで裕太が仕事をしているのを、見た事がなかった。
コンサートや舞台はもちろん、ドラマや歌番組さえも………
どうしても見れなかった。
私の知らない裕太を………
映画はラブストーリーだった。
訳あって別れた二人が、困難を乗り越えて再び出会う。
まるで私達みたい…………
ラストシーン
綺麗な夕焼け、そして大きな桜の木。
スクリーンに大きく映しだされた裕太。
そして………
裕太「長い間待たせてごめん。もう離さないから…………結婚しよう」
私はドキッとした。
私達の約束と同じ
まるで私に言ったようなセリフ
私の頬をひとすじの涙が零れた。