第10章 刺激
薄暗い部屋の中 ベッドで寝転がるマヤの顔を、スマホの画面の明かりだけが照らしている。
ぼーっと考え事をしながら 右手でスマホの画面のピンチインとピンチアウトを繰り返す。そのたびに画面の中のリヴァイの顔が大きくなったり小さくなったりしている。
……リヴァイさん、30歳だったんだ…。
ほんとかな。どう見ても 23、4、5くらいじゃん。お肌だってすごく綺麗だし…。
リヴァイの顔を間近で見たこと、またその状況が思い出されて、マヤの顔はかぁっと熱くなる。
……キス…されるのかと思っちゃった…。
でも… 髪を梳かれただけ。ガキガキ言うし、女として見てもらってないよね…。
30歳の男の人から見たら、やっぱりガキ…なんだろうな。
妹みたいな感じなのかな?
いや…、子犬や子猫を撫でる感じに近かったかも。
……ペットかな?
なんでもいいか。ガキでも… 妹でも… ペットでも。
リヴァイさんを見ていられるだけで、幸せだったはず。
欲張っちゃダメだよね。
……リヴァイさん…。
マヤは そのまま寝落ちした。