第4章 図書館
ダメダメ! 明日は小テストがある。集中しなくちゃ!
なんとか意識を机の上の参考書に戻した。
ページをめくる音とペンを走らせる音のみが室内を支配していたが、それも終わりを告げるときがきた。
……そろそろ帰ろう。マヤは参考書やノートを鞄に片づけながら悩んでいた。
リヴァイさんになんて挨拶して帰るべきなの? 学校からつけてきたって言っているのだから、私に何か用があるのだろう。色々訊きたいことがあったのに静かにしろと言われて、何も言えなくなってしまっていた。
いや そもそもリヴァイさんが、勝手に私のあとをつけて勝手にここに来たんだ。気なんか使わなくていい。
普通に退室の挨拶をするだけだ。
「お先に失礼します」
リヴァイは顔を上げたようだが、マヤはそちらを見ずに 軽く頭を下げて部屋を出た。
図書館を出て、家に向かって歩き出す。マヤの家は、図書館から歩いて10分ほどのところにある。
しばらくして、マヤは気づいた。
リヴァイが すぐ後ろを歩いている…。