第1章 だから男だっつの!
「木兎さん?
俺の話聞いてましたか?」
ベリッと力ずくで木兎から離してくれた。
「木兎さんが迷惑掛けてすみません。
大丈夫でしたか?」
助けてくれた拍子に引き込まれた胸の中。
木兎とはまた違うけど、この人も身体がしっかりしている。
「お、おう。サンキュ」
「あかーし、邪魔すんなよー。
今良いとこまったんだから。な?」
いや、なって言われても。
全然良いとこじゃなかったし、むしろ最悪な状況だったから助けて貰えて良かった。
「神楽チャン、今夜暇?
俺とヤろーぜ」
「はぁ!?
なんで俺がお前と!
俺の性別分かってるよな?」
「めちゃくちゃタイプな女の子!」
木兎の言葉に衝撃を受ける。
あれだけ説明したのに分かって貰えてないとか!
「...ほら。これで分かるか。
俺は男だ」
木兎の手を下半身に持って行く。
つまり、モノを触らせてる訳だ。
「うぉ!?マジだ!
チンコある!?」
「な?」
ようやく分かって貰えたか。