第4章 捜査結果
あれから1週間。
俺は緑谷達に友夏が俺の親戚の子じゃなかった事実を寮の俺の部屋で伝えた。
「親戚の子じゃなかったの!?じゃあ…あの子は一体」
「分からねぇ…ただ、好奇心で調べるには危険過ぎると親父に言われた。きっと友夏には何かあると思う。」
「けどよ、親戚の子じゃねぇならもう捜査しなくてもいいんじゃねぇか?」
上鳴がボソッとそう言うとだってさと続けて話し始める
「だってさ、轟の身内からヴィランが出たら仕事しづらくなるかもって事で捜査してただろ?だから、身内じゃないならもう捜査打ち切ったっていいんじゃねぇの?」
「上鳴くん、そう言う言い方はちょっと…」
「けど、上鳴の言うことも一理あるな」
「轟くん!?」
「友夏は身内じゃねぇし今どこでどうしてるかも分からねぇ。親父が止めるくらいだからやばい組織に関わってる可能性も否定できねぇ…そんなやばい組織にアマチュアヒーローの俺たちがどう立ち向かえばいいんだ?」
「確かにそうだけどさ…」
「……そう言う世間体抜きで一旦考えてみようぜ。轟、お前の感情では友夏ちゃんをどうしたいんだ?」
切島が鋭い眼光を俺に向ける。
「どうって…」
「やばい組織に友夏ちゃんが関わっていたと仮定する、んでお前は身内じゃねぇからって友夏ちゃんを助けねぇのか?それとも、そんなの関係無しに友夏ちゃんが危険に晒されていたら助けたいか?」
「そりゃ…俺だってヒーローの卵だ。助けたい…今更かも知れねぇけど、友夏の事思い出したらもう助けたいって気持ちに歯止めが利かなくなってたんだ…」
「じゃあそれで良いじゃねぇか。漢なら一度決めた事死んでも曲げるな!」
「僕も轟くんの大切な人を守る手助けをしたいから、諦めないでもう少し頑張ろう」
「……ありがとう」
「……ちぇ、俺だけなんか悪者かよ」
「そ、そんな事ないよ、上鳴くん!君の言うことも正しいからっ!」