第1章 タイムスリップ⁈
「あの、なんでしょう、、、」
豊臣秀吉の方を向く。
すると、豊臣秀吉は呆れたようにため息をついた。
「おい、女。名は何という」
織田信長が、面白そうに口角を上げている。
しかし、目が笑っていない。
「、、、真谷幸帆と申します。」
出来るだけ姿勢を正し、頭を下げる。
そして、頭を上げた時、織田信長のそばにいる、
茶色い髪を綺麗に流した女の人と目があった。
(綺麗な人、、、)
その人は、大きな瞳をさらに大きく見開いて、
すぐそばまで歩いてきた。
「私は、水崎 舞。あなたも、タイムスリップしてきたの?」
(声もすごく綺麗、、、)
私は決して、彼女のようにはなれない。
「はい。あの、舞姫様も、ですか?」
そう尋ね返すと、舞姫様は困ったように眉をひそめた。
「姫様って柄じゃないよ、私は。
だから、舞って呼んで?幸帆ちゃん。」
「舞、さん?」
「そう!」
ふわ、と舞さんが笑うと、
夢を見ているような、そんなふわふわ感に襲われた。