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審神者の品格(小話)

第1章 繋がる手(加州)






「実はさ、加州が居ない間にこんのすけから審神者は出陣しないで本丸で待機しろって言われたんだよね」


「…?」


まぁ…当然なんじゃない?

実戦もない子が戦に出てもなんの役にも立たないし。


人の形をしてる今なら、わざわざ主に連れて行ってもらう必要なんてないしね。








「私は加州を1人で行かせるわけには行かない」




「え?」



俺よりも小柄で、
触ったら折れてしまいそうな華奢な身体なのに


真っ直ぐ俺を見る瞳は刃のように強くて。



「加州。私たちの闘いは護るための闘い。もう誰も悲しまないように、誰も欠けないように…。私は見届ける義務がある。審神者として合戦場に、加州と共に行きたい」




(…どうやら俺の主は、俺が思っていた以上にしっかりと主を勤めようとしていたみたいだ)


お飾りとして愛でるだけの主だと少しでも思ってしまった事が急に恥ずかしく思えて


主の視線から逃れるように、わざと明るく声を出した。


「そんなこと言っていいわけ?ぶっちゃけ、俺1人じゃ主を守る余裕なんてないかもよ?」


「大丈夫!私は邪魔にならないように物陰から石を投げてるからっ」(キリッ)


「いやいや、それ間違なく俺にも当たるパターン!!」





自然とまた瞳が重なり合う。




「あはははっ!」

「ぷっ…ははっ!」




2人で初めて声を出して笑った。




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