第1章 俺を愛して《観音坂 独歩》
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「ぁぁあそうだ、どうせ俺のせい。
上司に怒鳴られるのも、仕事を断れないのも、叶が冷たくて帰って来なくなるのも、全部、全部、俺のせい。
俺のせい、俺のせい、俺のせい…」
「やめてよ独歩、今日はたまたま仕事が
終わらなくて残っただけだから」
「……そうか、そう、だよな。
叶もちゃんと働いてるんだし、残業もたまにはあるよな。
そうだ、そう。ごめんね、叶」
何で付き合ったか、正直覚えていない。
どこかの酒場で会った気がする。
酒を飲んで罵声、罵声、罵声。
多分、放って置けなくなったのだ、彼を。
———壊れてしまいそうで。
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