• テキストサイズ

To kill or to be killed.

第1章 俺を愛して《観音坂 独歩》




いい匂いがして目が覚めた。
キッチンから聞こえる作業音。


重たい腰を上げてキッチンに向かうと
独歩が朝ごはんを作っていた。


「叶、おはよう」

「おはよう、いい匂いする」

「うん、叶の為に作った」

「ありがとう、今日は休みだっけ?」

「そうだよ、叶も休みだよね?」

「じゃあ今日はゆっくりしよう」


そう言ってご飯を任せてリビングに戻る。
独歩が作ってくれるなんて、珍しい。

………アレ、今日休みって話ししたっけ?
先生に電話した事も何で知ってるんだろう。


————もしかして。


思う事は有ったが、ご飯ができた様で
テーブルに並べられる。


「さあ、食べて」

「ありがとう、いただきます」

「……叶、アイシテル」


陽気な口調。
気を失う前に言われた様な気がする。
少し怖くなって彼を見る。


「俺だけの叶。
首の痣、なんだか首輪みたいで可愛い」


そう言って、彼は嬉しそうに嗤っていた。






俺を愛して【 end 】

/ 24ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp