第2章 4月1日[畑 だいちぃ]
「さぁ、今何時ですか!」
勢いがありながらも、少し小さめの声で話す。
俺の問いにたいしてけんすけが携帯の画面をカメラに見せて答える。
「3月31日 11時28分!そして明日の4月1日には?」
「の誕生日でーす!」
「ちょ、はじめさん声でかい!」
予想に反したはじめの声量にたなっちが口を出す。
「隣にちゃん居るから静かに!、ってことで明日の誕生日なんですよ。エイプリルフールだから何かしたいって思ったけどまるで何にも思い付かんかった。」
「さんが喜ぶ嘘のもよくわかんないっすもんね。」とともたかが言う。
「確かに、この中では俺が1番との付き合い長いけどあの子謎。」
はじめとは、大学が一緒で趣味が合って、その頃から友達。
「7年居て分かんなかったら俺らにわかるかい。」
俺ははじめの次に付き合い長いが言っても4年ほど。
は謎に包まれている。
「ちゃんの誕生日何するんスカ。」とようへいくんが聞く。
「取り合えずケーキのスポンジとチョコクリームとお菓子買って来たんでバースデーケーキ作りましょ。」
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「メレンゲ立つの遅いよぉ」
と言いながらクリーム係のはじめは電動泡立て機のスイッチを入れたままボウルから出してチョコクリームが飛び散る。
「わああぁぁ!!」
「よく考えたらこのめっちゃ光景シュールじゃないスカ。スーツ着た男がケーキつくってんだぜ。」
「たなっち、それは言っちゃいかん。」
騒ぎながらも男達がケーキを作ってると
階段を上がってくるおとが聞こえた。
「え、ちゃん?」
やべぇと思いケーキを隠そうとするが階段を上がってきた正体は
「うぃっす、こんにちは。」
「須田かよ!」
誕生日のサプライズに呼んだ後輩須田だった。
「かとおもってめっちゃ焦った。」
ほんと、心臓に悪い。
「何してるんスカ?」
須田がひょこっとはじめの後ろを覗いく。
「バースデーケーキ!」
すごっ、と呟いた須田。
「俺も手伝います!」
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その後も色々事故があったけどなんとか完成したバースデーケーキ。
「完成ー!」