第4章 タイムリミット
「うめェ!なんだこのパンふわふわだァ…」
「リンのご飯はやっぱうめェなぁ。」
バラされた体の組み立ても終わり、ようやく朝ご飯の時間だ。
「えへへ、よかった〜!あっローはおにぎり作ったからね〜」
私は作ったおにぎりをローに見せる。
ぱくっ
その瞬間に、クルー達、そして私も固まった。
「…具は鮭か。うめェ。」
「じ、自分の手で食べてっ!!」
“おにぎり”ってだけでもかわいいのに、こんなことされたら…私は心臓が破裂してしまうだろう。
(キャプテンがあんなことを……)
(俺もリンに“あ〜ん♡”ってされたい…)
「へェ…照れてんの??」
ローは不敵な笑みを浮かべてこっちを見つめてくる。
ずるい!その顔ずるい!
こうなったらもう……。
「…っ!ロー!!このおにぎり食べて!!!」
私はさっきとは違うおにぎりをローに渡す。
ローは渡されたおにぎりを、さっきと同じ様に私の手から食べた―――
「…!!!!」
ローが一瞬にして顔色を変える。
「リン!キャプテンが食べたあのおにぎりは…!」
みんなもあらかた想像がついているらしく、ニヤリと笑っている。
「ご想像通り、このおにぎりは―――」