第19章 ある飲み会
中也一人おぶって帰るのは簡単だが、鍛え上げられた中也の身体は結構重い。どさっとベッドに下ろして布団をかける。自分は風呂に。お酒も煙も苦手なくせ、つい中也に付いて行ってしまう。
「莫迦中也」
でも、好きだから、仕方無い。
私のピンチに来てくれるのは中也で。
私が辛い時に来てくれるのも中也で。
私が欲しいモノをくれるのが中也なのだから。
「白」
酔うのは速いが、酔いが覚めるのも速い。
「何考えてんだよ」
「中也が好きだから、絶対中也から離れてなんてあげない」
「んだよ手前可愛いな…」
キスしようとしてきたのを止める。
「…如何した」
「お風呂入ってきて。後、歯も磨いて」
この間の二の舞はごめんだよ。
「そうだったな」
くしゃっと私の頭を撫でてお風呂に行く中也。
何気ない仕草もカッコいいとか反則。
ボーっとしていると、半裸の中也が来た。
「服は」
「んなモノ要るかよ」
___手前を抱くのによ。
「っ!」
狼狽えた所をベッドに押し倒される。
「中也っ」
慌てる私に気を良くしたのか意地悪い笑みで見下ろしてくる。
「啼けよ」
余りにも余裕綽々って感じでムカついたから、むすっとした顔を向けると笑いつつ愛の言葉を囁いてくる。
愛してる。と。
知ってる。と返す。
「飲み会の席でも云ってくれたから」
そう云うと目を見開く中也。
「飲み会の席って」
「酔った中也が「あいしてるぜ~」って」
「あああ!云うな!」
慌て出す中也が面白くて、つい笑ってしまう。
「嬉しかったよ。中也の眼、本気だったから」
私も中也の事好きだよ。と返すと、嬉しそうな顔をしてくれて。
「…愛してる。他の誰よりも」
その言葉と一緒に甘いキスが降ってきて
「他事考えんなよ?俺だけを感じてろ」
「うん…」
「…中也」
「あ"?」
「ぎゅって、して?」
「可愛過ぎか。手前は」
逞しい腕を広げてくれる。それにぎゅっと抱き付く。
「中也の腕の中」
「ん?」
「好き」
中也の胸に耳を当てて、中也の心臓の音を聞くのはもっと好き。
「…」
「人肌って温かいね…」
「…おやすみ」