第18章 これからを話そう
母と父はよくありがちな社交場で出会ったんだけど。
母は水色の瞳に明るい茶色の髪。顔も整ってたから、よく口説かれてた。…全部断ってたらしいんだけど。
父は黒髪に黄緑の瞳。この容姿は碧紅財閥の当主の特徴だよね。
まぁ…御察しの通り惹かれあっちゃって、でも父には婚約者が居て。母と一緒になりたかったんだけど、その婚約者がまぁ曲者で。早々と外堀埋めちゃって、結局結婚出来なくて。
でも愛しあっていた二人は、……母を妾として家に置いた。
……婚約者は母が嫌いでね。そりゃ好きな人が他の女にぞっこんなんだもの。在る時私が産まれた。
血筋はよかったけど、なんせ妾との子だから。……婚約者から妻になった女は母を殺した。父は哀しみにくれた。
でも、妻を追い出す事は出来なかった。外堀は全部埋められていたからね。父は母の忘れ形見の私を育てた。こっそり、戸籍を自分とは関係を無くして、一人前に育てあげようと、教育も付けた。勉学から護身術まで。家事を教えてくれなかったのは一寸残念かな。
教育は政府でね。その時の唯一の同期が安吾で。何だろ、憧れみたいな⁇教育をつけた訳は、女の手下に刺客を向けられても生き残れるように、母の忘れ形見を無くさない為に。
女は私を追い出したかったんだけど、直系の血筋の子がいなかったから、渋々私を家に置く事を許した。
でも、在る日、妻に子供が出来た。あれだけ父は頑なだったのに何故か。……推論でしかないんだけど、
多分夜這いしたんじゃないかな。父は仕方なく、
私を外に出した。十五の時ね。何とか生き延びてたんだけど、十五歳の世間知らずの女の子が生き延びるのは簡単じゃない。
この容姿だったから狙われる事も多くてね。ほら、オッドアイとか珍しいし。彷徨ってた時に森さんに拾ってもらったの。
白からの話は予想の範疇だったが、大した事ないという風に話す白に少し悲しさを覚える。
「初めは私の瞳両方黄緑だったんだけど。政府での訓練中に頭打って。起きたら水色になってました。みたいな?そこから父の執着がさらに強くなった」
「何でだ?」
「母と同じ眼の色だから」
「…」
「母の記憶なんてないし、父は最近もたまに会わされるけど、何も思わないし。強いて云うなら嫌い」
「手前が生まれてきてくれたなら父親にも母親にも俺は感謝したいけどな」
「っ…本当そういうとこ…好き」
