第4章 日常 N
「中也は、私のもう一つの能力知りたい?」
ひゅっと自分の息の飲む音がした。
明らかに動揺していた。
太宰や、幹部である姐さんですら知らない、白の異能。
嬉しい反面、“何故”と云う言葉が頭を埋める。
あまり考えず、肯定の意で頷くと、
「ん⁉︎」
いきなりキスをされた。
と、口内に侵入する温かい何か。
其れは白の舌だった。
動揺と共に押し返そうとするが、強い力で壁に押し付けられてしまう。
ツツッ__と銀の糸が出来て、プツッと切れた。
「異能が使えねえ⁈手前の異能って太宰と同じか⁉︎」
そう云うと、心底心外だと云う表情で、
「太宰のポンクツ異能と一緒にしないで。って云うか、よく考えてよ」
「…!手前っ、何処にそんな怪力…」
「如何?自分の異能を使われるのは?」
「自分の異能…?」
楽しそうに
「私のもう一つの能力は、“Fusion”異能力者の異能を一時的に自分のモノにする能力」
「は…」
「中也からの質問なら答えられる限り答えてあげるのに。あ、でも太宰には秘密ね。
「えー?君のその素晴らしい頭脳を使っても判らないの?」って揶揄うネタが一つ減っちゃう」
「お、おう…」
太宰を揶揄う?
“白を敵に回してはいけない”そう悟った。