第14章 気付いた時には
「…」
自分の執務室に戻り、椅子に座る。
「……」
カサッ
『中也へ
ごめんなさい。出国の時に中也の顔見たら決心が揺らぎそうだったから、何も云わず出て行きました。
今まで色々我儘聞いてくれて有難う。純潔を奪ってなんて、普通頼むモノじゃないよね。でも、私は中也がよかった。
思い返すと、中也に色々奪ってもらってばかりだ。中也の純潔も半分私が奪ったようなものだね。
何時、帰ってこられるのかな。本当に判んないや。だから、私の事、待ってなくていいから。って云うか待たないで。
だって何時帰ってこられるか判んないんだもん。多分、「仕事」来るだろうけど、ちゃんとやるんだよ?
私も「仕事」ちゃんとこなすから。でも、中也が夢中になる位の一人前のイイ女になって戻ってくるつもりだから、覚悟しててね?
あとね、私中也の料理好きだよ。私の好みで料理作ってくれて有難う。いろんな事聞いてくれて有難う。仕事とかで一杯一杯だった時、何時も中也は何も云わず支えてくれた。何気ない日も嫌な顔せず傍に居てくれた。それが私をどれだけ救ってくれてたか、何て知らないだろうね。…私向こうの生活保つかな笑
一人前になるまで、帰らないから。連絡も、しない。また、会えるといいね。中也も頑張って。私も頑張る。
最後に。チョーカーの下を見せてくれて有難う。嬉しかった。中也は自分の秘密教えてくれたのに、私はまだ私の事を、何一つ話してない。機会があったら、何時か。
愛を込めて 碧紅白 』
「莫迦」
待ってなくていいだァ?待っててって云ってるようなモンじゃねぇか。
莫迦だろ手前。前々から思ってたけど、やっぱり莫迦だ。いいぜ。待ってやるよ。幾らでも。