第14章 気付いた時には
side 白
中也に「お願い」をするのは、出国前日のつもりだった。
太宰の事は嫌いだけど、一寸だけ感謝しなくもない。
ねぇ、中也。君は、君の秘密を教えてくれたのに、私はまだ私の事を、秘密を、話していない。
「手前は手前だろ」
そう云ってくれるのは、後にも先にも君だけだよ。
好き。
どんな君でも、君が君ならばそれで十分なんだ。
一人前になって戻ってくるから。
そしたら全部話すよ。
もし君が受け入れてくれるなら、その時は_
「……うわっ太宰。来たの」
見送り行くね〜とは云っていたが真逆本当に来るとは。
「あれ、白ちゃんご機嫌斜め?」
「……あの、ね」
「うん」
「……太宰には、連絡するから」
「え?いいの?」
「……うん」
「判った。待ってる」
「後、これ…中也に」
「判った、ちゃんと渡しておく」
「……有難う」
「どういたしまして」
「……中也と、蓮ちゃんの事お願い」
「任されました」