第12章 龍頭抗争 2
side 白
仕事と云う口実で慰めてくれた太宰。
もう戻ろうかと思ったら、
「中也絶対荒れる」
「え?」
「…中也の部下六人が行方不明なのは知ってるよね」
「うん…」
「多分、もう死んでる」
っ!それって、
「…白ちゃんが慰めてあげて?」
「太宰…」
「君しか出来ないよ」
コクン
「有難う、ごめんね」
次の日。
私は怖くて堪らなかった。中也が荒れるって?
態々太宰が云うって事は、
「っ…」
怖くて、蓮ちゃんに縋り付く。
少ししたら太宰から連絡が来た。今すぐ執務室来て。と
その時はもう無我夢中だった。
気付いたらセーフ・ハウスを飛び出していた。
ポート・マフィアの太宰の執務室には誰も居なくて、慌てて太宰に連絡すると、
『はあ?中也居ないの?…あんの蛞蝓!一寸待って…中也の執務室かな。僕の執務室で待てって云ったのに…。……ねえ、白ちゃん、蓮ちゃん如何したの?』
「!!!」
『飛び出して来ちゃったって所かな?』
「ど、如何しよう、本当に何も云わず飛び出して来ちゃった!」
『…僕が蓮ちゃんの事見ておくよ。中也の所行ってあげて』
「ごめんっ…後で連絡する!」
太宰の執務室を飛び出して、中也の執務室に走る。
少し前、私と中也も準幹部に昇進した。
そしたら個別の執務室をもらったんだけど。
気付いたら太宰は最年少幹部とか云って一足早く昇進していた。
それが、龍頭抗争が始まる少し前の話。
「はぁっ、はぁっ」
体力がない私。構成員達が何事かと振り向くが、構ってられない。
「っっ…」
心臓が、痛い。
でも、
バンッ
「⁈」
「中也…」
「白…何で手前が…」
顔色が悪い。
ソファに寝転んでいた中也の傍に行き、 ぎゅっと抱き締める。
「帰ろ?」
「…」
「帰れる?」
「…」
「帰りたくない?」
「…白」
「お帰り…」
「手前と居てぇ」
!
「なぁ…白…」
「…うん、いいよ。蓮ちゃんが居るから中也のセーフ・ハウスでいい?」
「嗚呼…」
「異能、貸してね。抑えてるのも辛いでしょ?」