第3章 日常
「姐さん」
「白か。お帰り」
マフィアに入って半年が経った頃。私は紅葉姐さんの執務室に出入りするようになった。
直属の上司は森さんだけど、「君は女の子だしね。何かあったら紅葉君を頼るといい」と云われ、こうして顔を出す。
姐さんも好きだけど、一番の目当ては中也。
学校から帰ってきた私が姐さんの執務室にあがり、少し話していると中也が来て、私が中也を攫ってく、が日常。
「姐さん、包帯ウザい!」
「妙に気に入られたもんじゃのぅ」
「嬉しく無い」
義務教育だからとか云って週三で学校行くんだけど、絶対意味無いと思う。
森さんが行けって云うから行くけど、週三は意味無いと思う。
てか中也も包帯も行ってないのに何で私だけ。
包帯は太宰の事だよ。
学校は休んでも、身体が余り丈夫じゃないって云う私の演技で騙されてくれるからいいけど、包帯との任務が減るからいいけど、行く意味は無いと思う。
あれ、意味無いって何回云ってるんだろ、私。
「姐さん、今日の稽古終わりました」
「お疲れ、中也。白が待っておるぞ」
「え、」
「お疲れ様、中也」
「白。…また太宰か?」
全く彼奴は…と云う表情で労いに頭を撫でてくれる。
「姐さん、少し出る」
「ええよ。でもちゃんと白を送るように。…行っておいで」
中也に連れられつつ姐さんの執務室を後にする。