第11章 龍頭抗争
「如何かした?」
「あ、白さん」
「蓮について聞いてたんだよ」
「私の生い立ちについて話してなかったのでこの機会にお話しようかと」
「…」
凄い睨んでくる白ちゃん。怖い。
「無理矢理ではないですよ。元々お話したかったんです」
あ、云わないんだ。
僕が聞いたって。
「…」
白ちゃんは蓮ちゃんの言葉で渋々座った。
「父の顔は殆ど覚えていません。大戦の際、戦死したそうです。母は丁度大戦末期に賊に家を襲われ、私を逃す為に自分を犠牲にしました。私は其処から貧民街で眼と髪を隠して生きていました。でも今回の抗争で食べるモノも無く、爆風に巻き込まれて倒れていた所を白さんに拾っていただいたんです」
「…手前も眼の色綺麗だな」
「あ、有難うございます」
あ、白ちゃんむすっとしてる。
…眼の色が綺麗。から始まった恋だもんね。
他の子にも云ってるのが一寸気に食わないんだろうな。
しかも、自分も思ってるからヤキモチも口に出せない。
嗚呼、なんでこんな事だけ判るんだろう。
「白ちゃん、一寸いい?」
「あ、青鯖何抜け駆けしようとしてんだよ!」
「抜け駆けとかじゃないし、仕事の話。中也管轄違うでしょう?」
チッと盛大に舌打ち。
…ほんっと品がない。
「何?太宰」
嗚呼、何て損な役回り。でも、
「中也はちゃんと白ちゃんの事好きだよ。口説き文句が一緒だったからって落ち込むなんて白ちゃんらしくない。僕のお姫様」
「…何ソレ」
「せっかく中也の秘密を教えてもらえるように君の策に僕の策を混ぜたのに」
「っ」
僕の策に乗って中也の秘密を知ってしまった事を気にしているんだろう。
「…僕が勝手にやった事を君が気にしなくていい」
泣きそうな顔で見上げてくる。
が、表情とは逆にハッキリした声色で
「感謝してる」
と。
「どういたしまして」
十分だ。君からそんな言葉をもらえるだけで。
「何かあったら蓮ちゃんお願い」
「白ちゃんの仰せのまま」