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汚れたセカイ 【文スト】

第9章 私の秘密 N


side 白

「ほら、出来たぞ」

「いただきます」

「ん、いただきます」

「…」

「…」

無言が続く。

「…白」

「なに」

「美味いか?」

また頷いて肯定の意を伝える。なのに中也は、

「善かった」

と笑みをこぼす。

…黙っていたのは私なのに、隠していたのは私なのに。如何して君は___


今日の献立は、ご飯に味噌汁とほうれん草のお浸し、冷や奴に焼き魚。

私の好きなモノが大半を占める。

「ご馳走、さま」

「相変わらず食うの早いな」

…最後に中也と食べたのは二ヶ月位前だっただろうか。

久し振りの中也の手料理は変わらず美味しい。

「…」

あんな仕事してたって、引かれるかな。

黙ってた事怒ってるかな。

…中也。


side 中也

さて、如何やって喋らせようか。

白はダイニングの椅子に座って下を向いたままこっちを見ない。

食器を洗って、片付けて。

…先刻から白、この体勢のままじゃねぇか?

「白」

ビクッ

「白ー」

ぎゅうっとスカァトを握る手を包んで下から目線を合わせる。

それでも目線を合わせないようにするから、持ち上げてソファに座らせ、自分は隣に座る。

「ちゅ、や」

「やっとこっち見たな」

「あ、え」

また逸らそうとしたから顎を掴んで自分の方に向ける。

「観念しろ」

不安げに目線を彷徨わせていたが、おずおず目線を合わせてきたが、直ぐ逸らす。

まァいい。

そっと顎を掴んでいた手を離す。

「白、仕事内容俺に云わなかったのは、知られたくなかったんだよな?…別に怒っちゃいねぇよ。だから、…こっち向いてくれねぇか。顔、見せてくれ」

やっとよく見えた白の顔は、怯えが混じった少し歪めた顔だった。

「ちゅう、や」

「…訳があったんだろ?太宰に乗せられたとは云え、悪かったな」
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