第6章 彼女の秘密 N
「中也、ラズベリー欲しい」
「スーパーに売ってる訳ないだろ!」
「ちぇっ」
くそ…可愛い。
久し振りの白との買い物。
「…白」
「何?」
「泊まっていくか?」
そう云うとパァっと顔色を明るくして、
「いいよ」
と云う。可愛い。
「あれ?破由ちゃん?」
「あ…」
いきなり女が話かけてきた。
「破由ちゃんも買い物するんだね。隣は彼氏さん?カッコいいね」
耳打ちをする。
「誰だよ」
「クラスメイト…」
「こんばんわ、唐沢です」
「…中宮です」
当たり障りのない事を云う。
そしたらいきなり白がぼそりと、ダサい。と云ってきた。
「五月蝿え!」
小声の攻防をする。
「破由ちゃんに彼氏さんいるなんて」
「彼氏…彼氏?」
「照れんなよ」
「五月蝿い…」
そんな俺らの様子を見たクラスメイトは、
「ラブラブだね」
と云って去っていった。
「相変わらずダサい偽名…!」
プルプル笑いを堪えてる。
「笑うな」
「ごめん、ごめん」
「話合わせたんだから感謝しろや」
「うん、有難う」
「行くぞ」
「はーい」
向かうは俺のお気に入りのセーフハウスだ。
「中也ぁ〜お腹すいた〜」
「もう少し待て!今作ってるから!」
「課題終わんないよぉ〜」
「手前の頭で苦戦してる課題は手伝えねぇ。兎に角頑張れ」
「包帯に押し付ければ良かったかなぁ?」
「そんなにか?」
手伝ってやろうかな…と思いかけた時。
「莫迦」
「なっ⁈」
「心配しなくても包帯なんか頼らないよ」
「…」