第6章 彼女の秘密 N
水音が響く執務室。
抵抗されなくなってきて、ふと我に返った。
白が誰を家に泊めようが俺に口を出す権利は無いと。
付き合っている訳でもなく、ただ、他より信用されているだけであって。
先刻の自分が突き動かされた感情はただの独占欲でしかないのだと。
他の感情もあるかもしれないが、それは未だ、判らない。
そっと解放する。
白は肩で息をしていて、何時も真っ白な肌はほんのりと色付いている。
綺麗なオッドアイは揺らぎつつ煌めいていて。
まるで気持ちを表しているかのように。
あ、
異能を使えている事に気付いた。
本気で抵抗するならFusionでも使って俺を押し返せばいい。
其れをしなかったって事は、
「ちゅうや…」
「悪ィ…無理矢理だった」
腰が抜けた白をそっとソファーに座らせる。
「…中也」
だから、
先刻の事は何でもないみたいに何時もと変わらず甘えるなよ。
俺は先刻手前に無理矢理キスしたんだぞ?
「…休んでくか?俺は残りの仕事してるから」
「うん…寝てる…三十分経ったら起こして」
「おう…」
だから、無防備に俺の前で寝るんじゃねぇよ。