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息吹【気象系BL小説】

第2章 2年生 不登校



春休みも夏休み同様、大野先生とほぼ毎日過ごしていた

三学期の年末考査ではクラス全員が基準点に達していたので、特に補習などもなく、部活以外の生徒には会わなかった



4月になって2〜3週間ぶりに生徒たちに会うことを楽しみにしながら教室へ入ると、吉岡と桜木の姿が見えなかった

休みの連絡は無かったので仲の良かったクラスメイトに聞いたが、やはり何も言われていないらしい

始業式も始まってしまうので深く追求することはやめて、生徒たちに体育館へ移動するように促す


体育館へ向かう途中、大野先生と会った


「大野先生、今ずっと職員室にいました?」

「うん、いたけど?」

「吉岡と桜木が来てないんです
何か電話とかありませんでしたか?」


担任を持っていない大野先生なら電話を取ったかもしれない、と思い確認したが2人からの連絡は無かったそうだ

むしろ2人とも来てねぇの?と驚いた様子だった


クラスはほぼ持ち上がりで、特にすることも無いので始業式後はすぐに生徒を帰した

俺は職員室に戻ってから吉岡と桜木の家に電話をかけた


連絡をしないで欠席をしたことに何かあったのではないかと不安になった

吉岡の家には繋がらず、続けて桜木の家にかけると3コール鳴った後、はーい、といつも通りの様子で桜木本人が出た


「あ、桜木?
今日どうして休んだの?何かあった?」

『 え…今日って学校…?』

「は?今日始業式だけど…」


電話の向こうでえぇー!?なんて驚いた後、りほ!と吉岡を慌てて呼ぶ声が聞こえた


「吉岡もいるの?」

『あ、いるけど…
ごめん先生、完っ全に忘れてた…』


うん、その反応で何となく分かってた

とりあえず2人とも連絡が取れて無事が確認できたし、ただ忘れていただけ、という何とも気の抜ける理由だったことに安堵した
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