第1章 はじめまして!
グラウンドに集められた私達。
どうやら個性把握テストとやらをするらしい。
「ここでみんなの個性が知れるって訳か!」
内心ワクワクしてるが、さっきピンク肌の子とツンツン金髪の子が似たようなことを口に出して、相澤先生に起こられてたから言わないでおく。
「それにしても最下位除籍かー」
入学初日に除籍は流石にやだなぁ
「不安か?」
紅白くんが私の顔を除きこむ。
「ううん、多分大丈夫だと思うけど.....紅白くんは?」
っと問いかけると相手は「紅白くん?」っと首をかしげた。そう言えば私彼の名前知らないな。と今更気づく。
「自己紹介してなかったな。轟焦凍だ。」
「そうだね、炎赤。改めてよろしくね轟くん。」
轟君が「あぁ」と言い、私が手を出して握手する。
「ねぇねぇ、轟くんの個性はなんなの?」
ふと気になったので聞いてみる。
「俺の個性は、半冷半燃だ。炎赤から見て俺の左側が氷で右側が炎の個性。」
すごっ。確か轟くん推薦なんだっけ。
「すごい、最強じゃん!まさに“ヒーロー向き”だね!」
と言うと轟くんはボソッと「ありがとな。」っと言った。猫みたい。
「それより炎赤の個性はなんだ。」
私の話に切り替わった。
「そんなに珍しい個性出もないんだけど、簡単に言うと轟君の右側と同じだね。」
私がそういうと轟くんがピクッと少し揺れた。
「.....そうか。」っとだけ言い轟君の第一種目の番になり彼は側を離れた。
「何かやらかしたかな。」小さな声で呟きながら轟君の背中を目でおう。
その背中はやけに悲しそうだった。
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とうとう私の番が来た。
【第1種目】 50m走
「さん、頑張って下さい!」
百ちゃんがエールをくれた。
「うん、ありがとう!」
入試と同じ気持ちで行こう。
「位置について」
「よーい」と共に全身に力を入れ
「ドン」でボッと後ろに炎を勢い良く放つ。
まるで小さな爆発のように。
「炎赤、5.24」
「うーん、微妙だなぁ。」
あまり納得が行かないまま列に戻る。
「さんの個性、炎なのですね!」
迫力がありましたわ~!っと百ちゃんがプリプリしながら私の個性について話していた。
轟くんの表情は何か少し暗い気がした。