第4章 工藤邸
沖矢「お腹がすいてきましたね。そろそろ夕飯にしましょうか」
沖矢は時計をチラッと見て時間を確認すると、読書を止めて立ち上がり本棚に仕舞う。
「もうそんな時間なんですね。夢中になって読んでたから気がつきませんでした」
は名残惜しそうに本を閉じると立ち上がり本棚に仕舞う。
沖矢「夕飯は肉じゃがですよ。もう出来ているので温め直してきます」
「いただきます」
は目の前に置かれた肉じゃがを1口食べる。
「美味しい。昼のカレーも美味しかったけど、この肉じゃがは絶品です」
沖矢「そんなに褒められたら照れますね。お風呂なんですがさんはシャワー派ですか?湯船に浸かる派ですか?」
「シャワー派です」
沖矢「それは良かった。私もシャワー派なので、さんが湯船に浸かる派だったら、今からお湯を入れに行こうと思ったのですが、同じでよかったです。後片付けは私がしておきますからさんは食べ終わったらシャワー浴びてきて下さい。タオルもパジャマも用意してありますから」
「え?パジャマもですか?」
は驚いた表情で沖矢を見る。
沖矢「泊まりに来て頂くのですから、最上級のおもてなしをするのは当然です」
「昴さんって紳士なんですね。ドキドキしちゃいます」
沖矢「夜は紳士的でいられないかもしれませんけどね」
沖矢はニヤリと妖しい笑みを浮かべる。
「紳士的じゃない昴さんなんて、想像出来ないけどそんな昴さんも見てみたいですね」
はニッコリ笑うと浴室に向かった。
『僕を煽っているのでしょうか?それとも無意識なんでしょうか。紳士的じゃないのがお望みなんですね。楽しめそうで嬉しいです』