第6章 第一印象だけを見ちゃダメ
「おかわりヨロシ?」
「てめっ、何杯目だと思ってんだ!ウチは定食屋じゃねーんだっつーの!ここは酒と健全なエロを楽しむ店…親父の聖地スナックなんだよ!!そんなに飯食いてーんならファミレス行ってお子様ランチでも頼みな!!」
「あんなチャラついたおかずに興味ない。たくあんでヨロシ」
「食う割には嗜好が地味だなオイ!!ったく…ちょっと銀時、優香!何だいこの娘!!もう五合も食べてるよ!どこの娘だい!」
まだ五合か…ははっ、お登勢さん甘いよ。その子まだまだ食べるから、いやマジで。
私と銀、そして新八君は全員げっそりした顔をし「まだまだだよ…」と話している。
もう家には塩と砂糖しかないし、明日からどうやって生きていくのよ…食費とかヤバいんだけど……
「あー、もうダメだわ。頭が働かない…誰か私を殺せよ、いっそ殺せよもう」
「あの優香が自暴自棄になってるよ!!ちょ、落ち着きな!!」
「いやもう家計のやりくりに疲れました、もう私数日間何も食べてませんから、マジで…食費もヤバいし何より給料入ってこないしマジ誰のせいでしょうね、ははっ」
「ちょっと銀時、アンタ妹をこんな自暴自棄にしてどうすんだい」
ちなみに、ご飯を五合食べている娘というのはパンチパーマの一件で万事屋でバイトすることになった夜兎の女の子『神楽』である。
もうホント、よく食べる通り越してめっちゃ食べる。胃袋どうなってんの?ブラックホール?
というか神楽ちゃん、少し目を離した隙に炊飯器の中のご飯吸い込むようにして食べてんだけど。
あー、もうダメだわコレ