第2章 万事屋銀ちゃん
志村姉弟が反論しない事を良い事に好き勝手言うマッシュルーム。
どうやら借金を返済できないときはこの道場を売り払うという約束をしていたらしい。
ここぞと言うばかりにまくし立てる腐れマッシュルーム。私が殴ってやろうかと思うほど腹が立つ。
「何や!もうええやろこんなボロ道場。借金だけ残して死に晒したバカ親父に義理なんて通さんでええわ!!捨ててままえこんな道場…おぶっ!!」
ついにマッシュルームを殴る妙さん。父親のことを侮辱されることがよほど耐えられなかったらしい。
そして、マッシュルーム激怒。やっぱこのマッシュルーム調子乗ってる、お灸添えてやろうか…
「良い加減にしろマッシュルーム」
睨みとドスを効かせた声を出してやればあからさまにビビるマッシュルーム3人組。できれば殴ってやりたかったけど銀に止められたからしぶしぶ手は出さなかった。
「何があっても女に手ェ出しちゃいけねぇって母ちゃんに教えられなかったか?ゴリラに育てられたとはいえ女だぞ」
「お前一言余計だよ」
言葉にするのは最初の部分だけで良いでしょ、またボコボコにされたいのかなコイツは。
まぁ、とにかく私と銀の威圧に負けたのかたじろぐマッシュルーム。大人しくなるかと思ったらむしろその逆、虚勢を張り始めた。
「な、何やワレェェェェ!!この道場にまだ門下生なんかおったんか!!」
「は?違うけど…喧しいわ騒ぐなキノコ」
マジでうるさいわ、マッシュルームの分際で…