第4章 風呂屋*
何度も自分に言い聞かせているが、正しい知識を教えているだけなのに頭の中は幼児を犯しているようだ。
できるだけ恐がらせないように注意を払い、呼吸を沈めてチンポを扱く。
【慶次】
(肩が少し冷たくなってきたな。もっと抱き寄せないと・・・・)
風呂の蒸気もあるが、冬の時期のため寒気が少し隙間から入り込んでいる。
小さな肩に顔を埋め、横目で顔を覗くと薄っすらと眉間に皺が寄っている。また見たことのない表情を目にして、その表情は何とも色気を醸し出しており、思わず上唇を舌で舐めあげる。
【慶次】
百之助、気持ち良いか・・・・?
そう聞くと上擦った声にならない声で頷き、身体を前に屈み始める。
俺に扱かれて、眉間に皺を寄せて我慢している。
どんな顔をしているかちゃんと見たい。
どんな色めいた顔をしてるんだろう。
もっと、もっとあの顔を歪めさせたい。
俺の腕の中で──。
扱く速さを徐々に加速させていき、その快楽に悶えるように上半身を屈伸させている。
【百之助】
はぁっ、はぁっ・・・・あぅんっ、う、ぅうっ、んぅ~っ。
苦しそうな吐息。
快楽をにじませる声。
動かしている腕に爪に食い込ませ、今にも飛び出しそうな昂りを必死にこらえている。
【慶次】
止めて欲しいか?
もがいている百之助は、ふるふると横を振るう。
【慶次】
イキたいか?
【百之助】
慶次、さ・・・・──
その瞬間、百之助は糸を離し、俺は初めて名前を呼ばれてゾクゾクッと背筋が震えあがる。
精を放ってぐったりしているのを横目に、すかさず自分のものを握ってすぐ絶頂を迎える。
【慶次】
はあ・・・・・・・・はあ・・・・。
自分の手の中に交わる白濁液。
まだ目覚めない百之助はわずかに足元が痙攣しており、現実に帰ってきた俺は、お湯で汚れを落とし、百之助の身体に飛んでしまった汚れも綺麗に流してやる。
俺は一体どこで道を踏み外したのだろうか。
それが正しい授業であっても、背徳の味しかしなかった。