第2章 始まりは
腕の中でぐったりとしていたさえりの脚を、光秀はゆっくりと開いていった。
「あ……」
「濡れているな」
秘部をなぞり、確認する。
当たり前だよ、あんなことされたら……!
さえりは光秀の方を向き、軽く睨んだ。
「睨んでいるつもりなら逆効果だぞ。そんな潤んだ眼で見つめられてはな」
「見つ――ひぁっ!」
見つめてなんか、と反論しようとした瞬間に、つぷっ、と長い指が一本、蜜壺に入ってきた。ずぶぶ、と奥まですんなりくわえこむ。
「んっ、はあ」
さっきイったばかりの身体には、指一本でも刺激が強かった。
「まだ指一本だが。良い反応だな」
「光秀、さん……」
今度は涙目で光秀を見つめる。
「……安心しろ、最後まではしない」
ずっとニヤニヤしていた光秀だったが、この時ばかりは真面目な顔で答えてくれた。さえりはこの言葉を信じるしかなかった。
「最後までは、な」
すぐにニヤリ、と口許に笑みを浮かべ、ゆっくりと指を動かしはじめる。
さえりは光秀の言葉を疑問に思う暇など与えられずに、快感の波に飲み込まれていく。
「あっ、はあ、ああ、んんっ」
安心したのか、観念したのか、さえりは素直に快楽を受け入れ始めていた。
ずぶぶ、と光秀の指がもう一本蜜壺に侵入してくる。さえりの敏感な部分を探りあて的確に刺激する。
「はっ、あふっ、ああ、あああっ」
だんだんと快感の頂点にたどり着く、その直前。
ぬぷっ
光秀の指が引き抜かれた。
「えっ」
さえりは戸惑ってしまう。
「どうした」
光秀は楽しそうに笑みを浮かべた。
「あ、あの……なんでもないです」
さえりの声はだんだん小さくなり、最後は聞き取れないほどだったが、顔は真っ赤だ。
光秀はさえりの反応をじっくりと楽しんだ後、また指を一本、蜜壺に入れて動かす。指を増やしさえりがイきそうになる直前を見極め、また抜く、という事を執拗に繰り返した。