第6章 向こう側
「来たか秀吉」
「おっ、新しい屏風か? これいいな躍動感があって」
「そうだろう」
屏風越しに光秀と秀吉の会話が聞こえる。秀吉は屏風を見ているようだ。屏風に向かって座らされていたさえりは、張形を咥えこんだ剃られてむき出しの秘部を、まるで秀吉に覗かれているような気分になる。
「はっ……」
声が漏れてしまい、さえりは慌てて手拭いを噛む。
「光秀、何か言ったか?」
「いや?」
気のせいだと思った秀吉は、気に止めず屏風の感想を述べている。
「それで、用件は何だったかな」
「ああ、あの土地についてだが……」
光秀と秀吉は話し込みはじめた。その間、屏風の向こうではバレるのではないかとさえりがヒヤヒヤしていた。蜜壺に入れられた張形がもどかしさを煽っている。
手足は縛られていない。逃げようと思えばいつでも逃げられる。着物だってその辺にあるはず。着てしまえば紐だって見えない。
なのに
動くなよ、と言った光秀の言葉が
さえりを縛る
どうして、私は……
数刻後、話を終えた秀吉は帰っていった。光秀が屏風裏へと戻ってくる。
「偉い偉い、ちゃんと言い付けを守れたな。良い子だ」
よしよし、と光秀はさえりの頭を撫でる。手拭いを噛んだままさえりは涙目で光秀を軽く睨んだ。
張形を入れていても抑えきれずにドクドクと溢れる蜜が座布団を濡らしていた。
「なかなかの濡れようだな。そんなに秀吉が居るのがお気に召したか」
光秀は愛液でべちゃべちゃになった張形を抜き、手拭いでさっと拭く。
「違います……!」
さえりは噛んでいた手拭いを口から離し、否定をした。
「まあいい、ご褒美だ。おもいっきりイくがいい」
再びズブリと張形を差し込まれ、素早く動かされる。ずっと焦らされていたさえりの身体は快感を求めてすぐに反応する。
「う、あ、ああ、いや、だめ、あああーーっ」
宣言された通りにさえりは何度もイかされるのだった。