Personne importante【気象系BL】
第8章 第八章 chapter8
それからのことは覚えてない…
気づいたら…
おいらは真ちゃんの病院の前にいた
どうやってきたんだろ…おいら
家に寝ている3人をおいてきて
なにしてんだろ
でも…
いまは…
あの家にいたくない…
そう思ってたら、ドアが空いた
「智くん?」
真ちゃんが出てきた
おいらはなにも言わずに真ちゃんに抱きついた
また涙が出てくる…
真ちゃんは、優しく抱きしめてくれた
そのまま、なかに入っていった
『ごめんね…』
落ち着いたおいらはまず真ちゃんに謝った
いまのこともだけど…
ちゃんと真ちゃんに話さなきゃだから
でも…真ちゃんはたぶん気づいてたんだ
「わかってますよ。全部。智くんが、俺のことを好きじゃないのも」
『…ごめん』
「謝らないでください。智くんの思いを利用したのは俺ですから…」
『え?』
「櫻井さんのこと好きなんですよね」
『…うん』
「でも、智くんは諦めなきゃいけないって思った。だから俺からの告白を断らなかった」
『真ちゃん…すごいね』
「これでも、カウンセラーの資格ももってるんでね。ここに来たのはそれだけじゃないんてすよね」
『…』
「言いたくないなら俺は聞きません。落ち着くまでここにいて大丈夫ですよ」
『真ちゃん、ありがとう』
おいらは、それに甘えることにした
携帯も全ておいてきたみたいで、連絡のとりようはない
その様子をみてか、自分の携帯を差し出してきたけど
おいらはそれを断った
もう、あの家には入れない