第7章 探偵たちの夜想曲Ⅱ
『先に言っておきますが、安室さんが思ってる以上にわたしは色んなことを知っています。知りすぎているんです!』
安室「……」
『あ、この事は組織には言わないで下さいね!わたし組織だけには目を付けられたくないので……』
安室「ええ、勿論言いませんよ。僕の秘密を知られている以上、公安の方で貴方を監視させるので。」
少し話しすぎてしまったかもしれない。だが安室さんに目を付けられてしまった以上、隠し事は良くない。こうなるつもりは無かったが、事件に関わってしまったところから取り返しのつかないところまで来てしまったのだ。
『あの、わたしの家此処なんでもう大丈夫ですよ?』
安室さんと話しているうちにもうマンションまで着いてしまった。
安室「いえ、しっかり部屋に入るまで見届けますよ。」
部屋番号を確認したいだけでは?と思ったが、まあ触れないでおこう。
『あの、今日は色々とありがとうございました…』
安室「いえ、それよりも貴方という人を知れたことが何よりの収穫ですよ。それと、これからも、色々"お話"したいので連絡先教えていただいても?」
『あ、はい……』
おう…あまり良くない形で安室さんと連絡先を交換してしまった。
安室「では、また…」
『はぁぁぁ〜……20年分位の気力持ってかれた……。』
なるべくなるべく、動揺している自分を隠すために冷静を装っていたため安室さんが帰った途端、プツリと糸が切れたようにベッドに倒れ込んだ。
『これから、どうしよう……』
何か勢いで乗り切ってしまったため、公安の監視を付けられることを承諾してしまった。安室さんがわたしの事を外部には漏らさないと思うが、内心ドッキドキだ。
『ああ、もう、寝れない……』
結局寝付けず、朝を迎えてしまった。