第6章 探偵たちの夜想曲Ⅰ
樫塚「はい。この鍵は何処のコインロッカーの鍵だ?言わないと殺すぞ!と…」
樫塚圭は涙を流しながら目暮警部の事情聴取を受けていた。そしてわたしも…
目暮「そして、松原しずくさんでしたかな。貴方は何故此処に?」
『わたしは友人とコロンボで食事をしていて、そこでたまたま後輩の蘭ちゃんと会って…でもコップの水を零してしまったので蘭ちゃんの服を借りに来たんです。』
ふう……不自然にならなかっただろうか。あの目暮警部が目の前に居て、事情聴取を受けているのだ。緊張しっぱなしだ。
目暮「成程……事情は分かりました。」
高木「目暮警部!鑑識によるとどうやら樫塚さんの身体からは殆ど発射残渣は出なかったようです!」
目暮「そうか…なら男は樫塚さんの言う通り自殺ということか。」
それにしても嫌なものを見てしまったな…と思う。何せ遺体を見るのは初めてで、拳銃を口に入れて絶命した男は何ともショッキングな光景だった。
コナン「しずくさん大丈夫?顔色悪いよ?」
『大丈夫よ、コナンくん。確かに遺体を見るのは初めてだったけど倒れるほどヤワじゃないよ。』