第4章 わたしの日常
翌朝______
わたしは新品の一眼レフカメラを手にして米花町をぶらぶらと歩いていた。前は気が引けて探検できなかったが開き直った今、観光客気分で夢中で米花町の街並みをレンズに収めていた。
だが帝丹高校、小学校、毛利探偵事務所、ポアロ、阿笠邸や工藤邸に足を運ぶのが怖かった。だけど好奇心に勝てなくてドキドキしながらも行くことにした。
不自然にならないように、近づきすぎないように、それぞれの写真を撮ることに成功した。
『うわぁ〜この写真一生モノだよ…バックアップいっぱい取っとこ!』
これに気を良くし、安室さんがポアロに居ない時にポアロで梓さんとあまり関わらないようにひっそりと読書をするようになった。
読書はわたしの趣味であり、特にミステリーが大好きだ。工藤邸のあの書斎にはいつか行ってみたいなと思うがそんなリスキーなことは出来ない。
米花大学の文学部で英文学を専攻しているわたしはある程度の英語なら話すことができる。だが英語を使った職業に就きたいかと聞かれたらそうではないと答える。自分が好きなのはあくまで"文学"。英語を話すことではない。