第11章 秀徳戦
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皆で控え室を出るとき、私は火神くんを呼び止めた。
『・・・火神君の武器は、ジャンプ力。』
火神「なんだよ、急に。」
私は、少しイラだちをみせる火神君が不安でしょーがなかった。
『真太郎・・・、緑間を止めることができるのは、火神君しかいない。だけど、一人で勝とうとしないで。』
火神「・・・とにかくオレは、緑間を倒す。」
そう言って、さっさと皆のもとへと歩いてった。
バスケは一人でするものじゃない。
火神君”まで”、皆のようにはなってほしくない。
『テツヤ、火神君を・・・・お願い。』
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第3クオーター
テツヤはベンチ。
試合開始直後、ボールは真太郎の手にわたった。
緑間「っ!?」
ボールを放し終える寸前、火神君がそのボールめがけて手を伸ばす。
だがそのボールには触れることができなかった。
その後、また真太郎のシュートにはだかる火神君。
さっきのジャンプより高く、少しだけボールに手が触れる。
ゴールに入ったものの、今までのように吸い込まれるように入ったのではなく、リングに何度もあたり何とか入った感じだ。
緑間「オマエ・・・星座は?」
火神「・・・?獅子座だよ。」
緑間「・・・全く、本当によく当たる占いなのだよ。」
真太郎・・・。まだあの占いやってたのか。
確かに、中学の頃もよく占いがなんちゃらでいろいろ持ってきてたりしてたもんなー。
って!今は火神くんだよ。
どんどんジャンプ力は上がってきている。・・・でも、
それだけじゃダメだよ。