第11章 秀徳戦

このまま流れにのれると思っていたが、さすがは秀徳。

すぐさま点を返されてしまう。


『やっぱり、テツヤが通用しないのは痛いですね・・・。』


リコ「えぇ・・・。」


そう言って、リコ先輩はあるものを手にした。


『（・・・フィギア？）なんですか、それ？』


そう聞けば、リコ先輩が日向先輩のために、プレッシャーの中でのシュート強化のため、シュートを外した場合先輩のお気に入りの戦国武将フィギアを壊すというものだった。


リコ「だから、日向くんは大事なシュートは外さないわっ！」


『・・・そーなんですね。』


だからあんなに性格が歪んだのか・・・。

でもそのおかげか、日向先輩のスリーポイントは決まり、点差は４点になった。


ふと、真太郎と目が合った・・・・気がした。

すぐにそらされ、口を開く。


緑間「いいシュートなのだよ。・・・だが、すまないな。」


『なっ！？！？』


リコ「ま、まさか！？」


真太郎はシュートの体勢に入る。

でもそこは、誠凛が決めるゴールの側。

そしてボールは真太郎の手から離れ、今までと比べ物にならないくらいの大きな弧を描いた。


緑間「オレのシュート範囲は、コート全てだ。」


長すぎる滞空時間の末、そのシュートは見事に決まった。