第16章 火神君家に居候
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それはI・H決勝の数日前のこと・・・。
『・・・ウソ・・・ですよね?』
「すみません。治すのには最低2日はかかりますね。」
・・・今、私の家に来てもらっているのは、
水道やさん。
「じゃ、そーゆーことで。失礼します。」
さわやかに去っていくおじ様。
・・・まぁ、とにかく。
かくかくしかじかで、二日間水が使えなくなってしまったのです。
『・・・ん?これって、まずくないか?』
水が使えないってことは、ごはんも炊けないし、お風呂にも入れない。
一応2日ぐらい、頑張ればいけることもないけど、ちょっと厳しい。
誰かのところに泊まらせてもらおうっ!
っと、考えてみるものの、なかなか泊めてくれる人が見つからない。
さつきところは・・・学校通うの大変だし、
リコ先輩のところだって、親御さんいるだろうし迷惑になる。
・・・って、そんなこと言ったら誰もいないじゃん。
『あ~~~、どうしよう!!』
いきなり一文なしで、家から追い出されたようなもんだ。
ん・・・、学校からも通いやすくて、親御さんにも迷惑がかからない人が、一人だけいるじゃないか。
私はそそくさとケータイを取り出して、通話ボタンをおす。
『・・・あ、もしもし・・、』