第10章 永遠に共に
「構わん好きなだけ居ればいい」
『やった~暫くお世話になります』
頭を下げ満面の笑みを信長に向けた
「まあ、無理だと思うがな」
『えっ?』
にやっと笑い信長の視線が広間の入り口に向けられた
『ま、まさか・・・・』
きぎぎと壊れたおもちゃの様な動きで
後ろを振り向きビキッと固まった
「葉月ここで何をしている」
『なんで!早い早すぎでしょ!!』
「何をしていると聞いている」
『殺気を飛ばさないで下さい!』
飛ばされてくる殺気に立ち上がり
思わず臨戦態勢をとった
「おっ修羅場か?」
「凄絶な痴話げんかになりそうだな」
『そこの二人!煩いっ!!』
「喧嘩なら外でやって」
『家康、冷たいっ!』
「木刀などは御利用になりますか?」
『バカなの三成君は
そんな物いらないよっ!』
「ほう、面白い
軍神相手に素手で挑むか」
『ちーがーうーっ!!
ああもうっ!佐助っさっさと出てきなさい
居るのは分かってるんだからね!!』
キッと天井を睨みつけ大きな声を出した
「姉さんおれをまきこまないで欲しいんだけど」
天井の一部が外れ佐助がひょっこり顔を除かせた
「おりて来い佐助」
音もなく謙信の前に降り立った
「謙信様
あの勝敗に対しての
文句は受け付けていません」
「・・・・・わかっている」
「勝敗とは貴様と軍神のか?」
「いえ、おれと姉さんです」
「ほう」
佐助の言葉に信長は
ニヤリと口のはしを持ち上げた
『何か嫌な予感がするんだけど・・・・』