第8章 軍神と魔王
「廊下を走るんじゃない!!」
朝餉を終えて仕事をしていた秀吉が
バタバタと走る葉月に気づき
部屋から出て声をかけてきた
『なんで普通に仕事してるの!』
自分のせいとは言え謙信が乗り込んできたというのに
普通に仕事をしている秀吉に驚き大きな声を出した
「信長様が普通にしていろとおっしゃったからな
それよりだも!廊下は走るんじゃない」
『わたし急いでるからお説教はまた今度!!』
「こらっ走るんじゃない!」
『ごめんなさーい!』
「葉月様はお元気ですね秀吉様」
全くと呆れる秀吉とにこにこと笑む三成は部屋へと入って行った
「よぉ葉月
まだ捕まって無かったんだな」
『あっ政宗!
わたしの甘味ちゃんとおいてくれてるよね?』
「甘味?
信長様が持って行ったぞ」
『ええ!!』
「廊下の真ん中でなに騒いでんの邪魔」
悲壮な叫び声をあげていると
後ろから家康に声をかけられた
『ちょっと聞いてよ!!
わたしの甘味信長さまが持って行ったって!!』
「は?・・・甘味?」
『そう甘味!
楽しみにしてたのに!!』
「アンタどんだけ食い意地はってんの・・・」
はぁ~と家康は大きな溜息を吐き
葉月と政宗をよけてスタスタと歩いて行った