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イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第6章 春日山城


春日山城に来て数日
安土城にいた時とさほど変わらない生活をしている
椿の代わりに信玄さまが話し相手になってくれるし
たまに幸村や佐助と三人で城下町にも遊びにいく
人質がこんなに自由に歩き回っていいのかなと
最初は疑問に思っていたが閉じ込められるのは
ごめんだったので越後を満喫している
そして今日は信玄さまと二人で城下町に遊びに来た


「何処にいきたい?」


『やっぱり甘味やは外せませんね』


「幸もいないしたくさん食べようか」


にこにこと信玄は葉月の手を引き甘味やへと向かった
お茶と団子を頼んで店先に腰をかけた


『最近寒くなってきましたね』


「ああ、そうだな」


『あっ!信玄さま紅葉狩りに行きませんか?』


「楽しそうだな、二人で・・・」


『みんなを誘って行きましょうね』


「俺は天女と二人が良いんだが」


『大勢の方が楽しいですよ』


「帰ったら声をかけてみるか」


『はい!』


残念そうに眉を下げる信玄と
葉月はにこにこと団子を頬張りながら
紅葉狩りを楽しみにした


「信玄様!甘味はほどほどにって言ったろ!
どんだけ食ってんですかあんたは!?」


『幸村』


「やあ、楽しそうだね」


『佐助もどうしたの?』


「信玄様が出掛けたって言うから見張りにね」


『見張り?』


佐助の言葉にキョトンとして小首を傾げた


「紅葉狩りだと?」


その夜の食事の席で信玄が謙信に話をした


「綺麗に色づいてきただろ?」


「下らん勝手にしろ」


信玄の話を一蹴し徳利から酒を注ぎあおった


『謙信さまはお仕事なのですか?
残念です・・・・』


シュンと項垂れる葉月を見て
謙信の口に運ぶ手が止まった


「なら、天女と二人で出掛けるか」


「二人?」


『佐助も幸村もいないの?』


「おれは安土に視察に」


「俺も佐助と同行」


「謙信お前は来ないんだろ
天女と二人楽しみだな」


「いいだろう・・・そこまで言うなら付き合ってやる」


珍しく信玄の挑発に謙信がのっかって来た


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