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イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第6章 春日山城


「・・・・・おれは先に帰ってるから
幸村あとはよろしく」


「はあ!?」


刀に手をかけた謙信を見て佐助は
ドロンと言って姿を消した


「逃げたな」


『逃げましたね』


「・・・越後に帰るぞ」


立ち上がり出ていく謙信に続き信玄も
葉月の手を引き立ち上がった


「そうだこれお前が忘れていった荷物だ」


『ありがとう』


幸村から受け取った荷物を片手に外に出ると
此方を睨むように見ている謙信と目があった
葉月がにっこり微笑むが視線は反らされ
すたすたと歩き始めた


『わたしは嫌われたのでしょうか?』


「反対だな
あれは天女を気にしてる
謙信にしては珍しいな」


えっあれが?睨んでましたよ?


「何時まで握っている」


葉月と繋いでいた信玄と手をバシッと
叩き落とし謙信が葉月の腕を掴んだ


「この女は俺の馬に乗せる」


「お前自らそんなことしなくても
天女は俺の馬に乗せてあげよう」


「貴様になど任せられるか
この女は人質だ俺が連れていく」


そう言い馬に跨がると葉月を引き上げ
自分の前に座らせ腰を抱き寄せ馬を走らせた


『きゃ!』


「落ちたくなくなければ掴まっていろ」


遠慮がちに謙信の背中に腕を回しキュッと着物を掴んだ
すると葉月の腰に回した腕に力がこもった


「謙信様が女乗せてる・・・・」


「愉しくなりそうだな」


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